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発達障害持ちゲームオタク、社会からドロップアウトするの巻

減食ダイエットのヒント

 「痩せたい」と言いながら大量に食べる人たちを観察していて、気付いたことがある。

 僕は食が細い。胃袋の容量自体は高い身長に比例しているのだが、普段の食事では八分目どころか1/3程度の量で満腹を感じているようだ。
 コース料理や、食べた端から皿を入れ替えて行く焼肉屋のような場合は、たぶん人並み以上の量を食べている。
 一人ずつ皿が独立しているお店だと、少なめのメニューを選びがちだが一人前の食事を取る。
 大人数が大皿から取り分けて食べる場合、欲しいだけ取っているのに「そんなに遠慮しなくても」と言われ、具合が悪いのかと心配される。
 この三つの場合を考えるに、僕はどうやら「見ただけでお腹いっぱい」になっているらしい。大皿の料理は全部が僕のものではないけれど、「こんなに食べてる」と錯覚を起こして満腹感を覚えるのである。逆にそれが見えない時は、加減が分からず大量に食べてしまう。

 で、「沢山食べる人」というのは、普段から「自分がどれだけ食べているか」が見えない食生活をしている気がする。
 例えば白ご飯のおかわりをする人は、常にお茶碗一杯分のご飯しか見えていない。「これだけの量を食べた」と実感がないから、胃袋が食べ物で重たくなってから満腹を自覚する。ゴミの量の分からない買い食い、皿を順次下げる外食も同様だ。

 こういう人は減食ダイエットをしようとする時、やたら厳しい制約を課しがちである。量を極端に切り詰めたり、カロリー計算されたレシピ本を買って来たり。そして挫けてリバウンドする。
 自分がどれだけ食べているかを把握していないから、誰の目にも明らかな減らし方をしないと減っていることが分からないのだ。

 そんなわけで僕は、減食をするなら全ての食べ物を最初に食卓に出し、大皿ではなく一人前ずつの皿に盛ることを勧める。僕はダイエットが必要な体型になったことがないので、これで痩せました!とは言えないのだが。
 最初は減らさなくて良いので、自分が食べている量を把握する。そこから一口分を減らすのはおかわり禁止よりは簡単だと思うし、自分がどれだけ食べているのか、減らしたのか、カロリー計算表を作るまでもなく目に見える。
 よく噛んで時間を掛けて満腹感を得るというのも、食事量を減らす前、時間がある時にやってみるといい。「どれだけ噛んでもこれくらいは食べないと満足出来ない」、逆に言えば「これだけ食べれば満足できる」が分かるはずで、次からはその量だけを用意すれば良いのである。
 それらは完璧に計算し尽されたダイエットメニューよりは高カロリーだろうが、昨日の食事よりは確実に低カロリーになっているはずで、何もせずにいるのとは全然違う。

 とはいえ栄養学関係の本は一読しておきたい。低カロリーの食材を選べば、量を減らす必要すらなくなるかも知れないからだ。
 我が家の父は「レーズンパンはドライフルーツだからヘルシー」等と主張するのだが、それはでんぷんとバターと果糖、カロリーの塊の代表格のような食品である。知識がないというのは、つまりそういうことです。