夜明けはいつになりますか

ゲーム畑在住アラサーオタク女、ニートからの社会復帰一年生による思考記録。

軍歌と横文字と選挙演説

 軍歌について調べ始めた。

 きっかけはゲームの二次創作小説を書きたいがためで、スキルの中に味方を強化する歌があるのだ。ゲームの設定上は聖歌なのだが、書こうとしているキャラクターにはお祈りよりも仲間の鼓舞が似合う気がした。

 調べるのが初めてというだけで、僕は元々この手の楽曲が好きである。士気を高めるべく作られた曲は勇ましくて格好いいと思う。
 断わるべくもないだろうが、「戦争を背景に生まれたものが好き」と「戦争賛美」は別物だ。僕が過去に話した戦車や戦闘機のオタクらは、「好きなものが壊されるのは耐えられないから戦争はなくなって欲しい」というすげぇ思想の持ち主であった。彼らの話を聞いた後では、「戦争は良くないと思うが軍歌の勇ましさが好き」なんてどこにも矛盾はないような気がする。

 軍歌に限らず、歌謡曲も昭和のものが好きだ。
 僕は今時の横文字混じりの歌詞に付いて行けない。と言うか、歌詞の内容を理解する前にルー大柴さんを思い出してしまい、ひどくしょっぱい気分になるのである。ちなみにルーさんのことは大好きです。

 さて、日本の軍歌は当然骨太な日本語の詞だ。しかし本の虫である僕ですら「見たことはある」程度の、書き言葉としても使わなさそうな単語が沢山出て来る。
 戦場で軍歌を口ずさむ人々は意味を理解していたのだろうか。辞書を引かねば意味が分からないというのであれば、それは脈絡なき横文字と何が違うのだろうか。

 何も違わないのかも知れない。

 日常の中で使う言葉には否応なく生活感が伴う。それを避けるためには「使わねーよそんな言葉!」が必要なのだろう。だから非日常的な高揚を狙う軍歌はマニアックな漢語が、現代歌謡は急速に普及した横文字が織り込まれるようになったのではないか。

 土地ごとの文化や価値観を反映するのが言葉という生き物だから、適切な和訳が存在しない場合はそのまま輸入するしかないとは思う。
 例えばこの記事だけでも、「キャラクター」は訳が利かない。いわゆる「キャラ」、内面までを指しているので、「登場人物」では不足である。「マニアック」は「知る人ぞ知る」という訳は可能だが、形容詞一つにまとめた方がお手軽であろう。

 そうした事情がないのであれば、「マニフェスト、すなわち公約」なんてのは言うのも聞くのも大層面倒くさいので、「公約」と一言にしておいて頂きたいと思う総選挙直前。
 選挙演説は歌じゃないのよ、小泉元総理が凄かったのは耳慣れない単語で「何か凄そう」と注意を引いてから明瞭な説明を始めるという話の上手さであって、普通の人が単語だけ引き継いでも分かりにくいだけなのよ……
 さて、どこに投票しましょうかねぇ。