夜明けはいつになりますか

発達障害持ちゲームオタク、社会からドロップアウトするの巻

モテない女子の願望考察

 インターネットの匿名掲示板「にちゃんねる」には「もてない女」、略して「喪女」というカテゴリの掲示板がある。モテないことを気に病む女性たちの嘆き と怨嗟がとぐろを巻く魔窟だと思うと恐ろしくて、僕は覗いたことがない。板が成立するほどの母数がいて同病相憐れむ状態なのかと思えば、尚更恐ろしい。
 しかし僕は、彼女らに問うてみたいのだ。「あなたたちは本当にモテたいのか」と。

 僕だって、モテたいとは思う。

 と、かように表現すると言葉が足らない。

 僕は、人からチヤホヤされたいといつも思っている。

 これである。君は魅力的だ、価値のある人だ、と言ってもらえるなら実のところ相手の性別や褒められる理由はどうでもよい。とにかく存在を認められたい。ただチヤホヤされている状態というと、見た目にも言葉にするにも「モテる」という表現が分かりやすいと思われる。
 僕が異性にモテるための努力を一切しないのは、「モテたい……」という言葉の裏の「チヤホヤされたい……」を自覚しているからだ。
 あながちすっぱいブドウとも言えない。女という性にあまり思い入れがない以上、「女として」チヤホヤされてもあまり嬉しくない。いわゆるモテファッションも好きではないから、そういう服装をして認めてもらったところで、借り物を褒められたような気持ちになると思う。気遣いだけはスマートに出来る人間になりたいと思っているが。

 異性にモテずとも魅力的な人間が、この世にはキラキラゴロゴロしている。俺はこの服が好きなんだ!と人の目を意に介さぬ人、時間とお金の全てを趣味に注いでいる人、僕の目にはそういう人たちの方が魅力的に見える。
 僕自身もきっと、そうありたいのだと思う。好きなことを好きなだけやってチヤホヤ認められたい、どこまで強欲なんだとツッコミを入れたくもなるが、願望を抱く分には自由であろう。

 喪女たちよ、異性にとって魅力的なのはもちろん良いことだけれど、あなたたちはその先に何を望んでいるのかね。