夜明けはいつになりますか

発達障害持ちゲームオタク、社会からドロップアウトするの巻

003 原体験ゲーム

 僕のオタクとしての原点になった作品が、こちらも良いタイミングで新作が出ているのでオススメしておこう。

メダロット8

 シリーズ信者補正抜きにしても良いゲームだと思う。少し油断するとあっという間に敗北する難易度を保ちつつも、負の伝統だった理不尽さはなくなった。小粒で当たり障りのない子供向けシナリオは、古参ファンとしては物足りないのだが、気軽に遊べて人に勧めやすいのは良いことだ。
 ちなみに、これ以外の過去作を完全ご新規さんに勧める勇気は僕にはない。8にも進行不能のフリーズバグがあるらしく、3DSソフトだから修正データの配信はされるだろうと踏んでいるのだが……

 この作品がなければ違う人生になっていた、というのはオタクなら誰しも心当たりがあるだろう。僕の場合は中二の夏休みにこのシリーズの「2」、ゲームボーイのソフトを入手したのが全ての始まりだった。
 ダダはまりし、後にアニメの存在を知り、テレ東難民だった僕は友人に頼んで録画をしてもらった。私立中学に通っていて良かったとしみじみ思った瞬間である。公立の通学圏内ではテレビ東京の映る地域に住む友人なんて作りようもないし……と、学費を出してくれた両親に言ったことは流石にない。

 何がそんなにも僕の心に響いたのか、実はよく分からない。でも、好きだ。

 舞台は体高1mの「お友達ロボット」が普及した近未来の世界。
 アニメではロボットと人間の明るい未来を。ゲームではロボットを都合よく使って捨てる人間の姿を。漫画では、人間とそうでないものが共存することの意味を。傍らに寄り添う鋼の友を、どれも真摯に描いている。メディアミックス、クロス展開をする作品は数多いが、各媒体がここまで好き勝手にやり尽しているというのも珍しい。

 今すぐ語りたい要素があるわけではなく、今後何かと引き合いに出すであろう作品筆頭、ということで挙げさせて頂いた。

 という建前で、好きなものを宣伝しておきたかっただけである。
 メダロット8、面白いんだよ! 本当に!